こんにちは😀広瀬ユキです。
今回は、「14歳からの資本主義」を読んだ感想を書こうと思います。
14歳からの資本主義
基本情報
タイトル | 14歳からの資本主義 君たちが大人になるころの未来を変えるために |
著者 | 丸山 俊一 |
発行所 | 大和書房 |
発行日 | 2019年2月1日 |
感想
本屋のオススメコーナーにあった本です。タイトルが「14歳からの資本主義」なので、ターゲットは中学2年生前後から、ですね。サブタイトルにあるように、将来(10年後に)大人になる若者に向けて、資本主義という複雑で巨大な経済システムを分かりやすく解説した内容になっています。
著者は、NHK「欲望の資本主義」という番組を制作した丸山俊一氏です。
これまでの資本主義の考え方や歩みを解説しながら、現代の資本主義の状況(SNSの発展やAIの登場など)を交えて解説しているので、中学生でもイメージしやすいようになっていると思います。しかし、ターゲットが14歳とは言っても、社会情勢に興味がない人や読書が苦手な人には少々難しく感じるかもしれません。また、高校生や大学生、学び直しをしたい社会人には是非お勧めしたい1冊です。
経済学の世界で有名な偉人たちの引用が多数掲載されているので、この本を読んで面白い!と興味を持った偉人が書いた本を派生して読んでみるのも良いと思います。資本主義を理解する入り口の本として最適な本でしょう。
ここで、この本の冒頭にある「ケインズの美人投票」を一部、引用してご紹介します。
「みなさん、美人だと思う人に投票して下さい」
ここから後が肝心です。
「ただし”優勝した美人”に投票した美人には、賞金を差し上げます」
この条件が付いたとたんに、コンテストの結果は変わります。
自分が美人だと思う人ではなく、みんなが美人だと思いそうな人、表を集めそうな人に人々の投票は集中していく。
丸山俊一『14歳からの資本主義 君たちが大人になるころの未来を変えるために』大和書房,2019年,p.6
面白いですね。
これは、イギリスの経済学者ケインズが株の取り引きで利益を上げようとする人々の心理をたとえた話ですが、資本主義というレースが自分の本当の気持ちから遠ざけて、多くの人が思う「商品価値」に票や意見、エネルギーが集まるということを表しています。では、このような資本主義社会で、10年後に大人になる若者はどのように社会を歩んでいけばよいのでしょうか?それを考えるきっかけを作ってくれる本だと思います。
上記の引用のとおり、基本的に分かりやすい言葉で仕上がった1冊です。

オススメ度
編集後記
小学生・中学生の方は、夏休みの宿題に読書感想文が出ているのではないでしょうか。大変ですよね。当ブログの少ない書評カテゴリーにも今月はアクセスがあります🤣


